明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
一昨年2006年8月に創刊いたしましたeMagazineもこの新年号で通算18号目となります。毎号毎号、多く方々にご愛読いただいていますことは私たちの大きな喜びでございます。執筆者、編集者一同になりかわりまして皆様に感謝とお喜びを申し上げます。
イーマガジン新年号は1月10日公開予定です。乞うご期待!!
京都、清水寺で毎年恒例のその年の漢字、昨年は「偽」でした。
様々な業界での偽装が明るみに出て、私たちの携わる食の業界でも賞味期限切れ食材の悪用、賞味期限の付け替え、表示義務違反、表示間違いなどなどが明るみに出ました。まさかと思う老舗メーカー、老舗料亭、世界を代表するフードサービスチェーンの日本支社においても一部店舗の賞味期限切れ食材の使用などが明らかとなりました。
今年はそんな事がない年でありますようにと祈りますが、まだまだ、社内、パート、アルバイトさんなどからの告発は終わらないように思います。人は強くありません、誰でも時として「ずるをしたい」と思う物です。そこで、人に強くなれというのもそうでしょうが、人の気持ちに魔が差した時、ずるができないシステムを作っていなければ、1000件の内1件、10000万件の内1件でも、ずるが行なわれれば、間違ってずるをしてしまえば、うっかりと間違えれば、それは罪を犯した事になるのです。
PAさんに大きく依存しているレストラン・ビジネスです。人を使う以上どのようにしてリスク・マネジメントを行なうか、愚鈍な程に実直にリスクを回避する事が今年の大きなテーマとなりそうです。
昨年「あれ、どうして」と感じたのが賞味期限の付け替えなどに付随して展開された「消費者は賞味期限などに依存せず、賞味期限切れだからと言ってすぐに食べられない物ではない。自己の感覚を鍛えて、自己責任で消費せよ」という一部の主張です。確かに賞味期限に依存、過信して賞味期限切れの食品をすぐに廃棄処分する人がいない訳ではありません。
賞味期限とは本来「食品メーカーが自社の食品を美味しく安全に消費できる期限を科学的な根拠に基づいて決定した物」であるはずですが、主張の通り、例えば食品メーカーが科学的な根拠に基づいて6ヶ月の賞味期限を持つと判断した商品に、3ヶ月の賞味期限を付ける事がある事は確かです。この場合は賞味期限を過ぎてもまだまだ美味しく安全に食べられるの事は確かでしょう。
それじゃあ、賞味期限の付け方が悪いよねと、果たして、この食品メーカーの賞味期限の付け方を非難できるでしょうか。私には、ビジネスにおけるリスクマネジメントを考えれば非難できる物ではありません。顧客が賞味期限を切れた商品を消費し、万が一食中毒などの被害に遭った場合にも、その食品メーカーは責任を逃れる事はできません。そのため安全率を加味し、ぎりぎりの賞味期限を付けずにリスクヘッジを考慮した日付を付けてしまいます。これを非難するのは酷というものでしょう。
さて、消費者に各メーカーごとの賞味期限に対するリスクヘッジの情報は公開されません、そのため消費者が実際の賞味期限を知る事はまずありません。その食品メーカーの関係者でもなく、またそんな情報を公開することなく、リスクを自分で負いなさいとは無責任極まりないと思います。「賞味期限が過ぎた物を自己責任で食べろ」と、その主張を真に受けて賞味期限切れの食品を消費して食中毒などの害を被った被害者に、食べろと主張した人は「自己責任だといってるでしょう、私は知りません。」と、言ってすますつもりでしょうか。責任を取れない、また、取るつもりのない主張を展開する事が責任ある態度でない事は明白です。
となにやら、かたい話をしてしまいましたが、さて、昨年のレストラン・ビジネスで見られたトレンドは「メガ」○○です。つまりスモールポーション(ハーフサイズ・ポーション)のトレンドとは正反対の大盛りメニューです。TV番組では大食いもアイドルタレントが活躍し、その食べっぷりの鮮やかさが高視聴率を稼いだようです。
しかし、日本はますます少子化、高齢化社会に向います。やはり「メガ」の流れがあるものの、スモール・ポーションという大きなトレンドを凌駕できない事は間違いありません。スモールポーションで皿数を増やし、その上で、顧客の要望に応じて皿数の調整ができるようするのが良いでしょう。皿数を増やさないのであれば、客単価を落とさないためにも、素材の質を高めて価格を維持する必要があります。
さて、メガ以外のトレンドです。まず、ラーメンは相変わらずの人気です。その中のエポックは吉野家のびっくりラーメンの買収です。低価格ラーメンと言えば幸楽苑。ほぼ同じ土俵で展開する幸楽苑とびっくりラーメン、これからの出店競争が激しくなるでしょう。こうなりますと、なかなか個人店で店舗物件を取得するのが難しくなりそうで、脱サラ、独立組のラーメン屋からチェーンのラーメン屋への転換がますますはかられるでしょう。
もつ鍋。第一次のブームの折には、猫も杓子ももつ鍋をメニューに取り入れ、あっという間にブームは去りました。ジンギスカンのブームと同じです。しかし、一昨年あたりから少しづつ復活を見せ、昨年は静かではありますが新店舗が何軒か出ています。また、そのもつ鍋と似たちりとり鍋=こちらは大阪発祥です、の店も出ています。今年もまだまだもつ鍋のブームは続きそうです。
マクロビオティック、玄米食、五穀米、豆を使った惣菜などなどが、健康、粗食、素食、ローカロリーなどのキーワードに載って広がっています。健康への関心は大きなトレンドとしてビジネスチャンスとなっています。そのトレンドに合わせて医食同源という中国の考え方を取り入れた中国薬膳士のプロデュースする店も出ています。高齢化社会という事もあり、今年もますます健康がトレンドとなるでしょう。
パスタも相変わらず好調ですが、生パスタがブームも落ち着きを見せているようです。しかしパスタが売れるメニューである事は間違いありません。スパゲティだけに止まらずパスタの領域を広げると新しいメニューの可能性が広がります。
海外からの旅行客の目当ての一つに和食があるそうです。ミシュラン・ガイドの東京版が昨年末出版されました。初版12万冊が一週間もしないうちに完売です。日本語版、英語版ともにAmazonでは予約待ちとなり、配達は今月(2008年1月)中旬以降か来月初めとなっています。もちろん、和食を堪能するためだけに旅行をする人は少ないでしょう。しかし、ビジネスなどで来日される方の意識の中には和食がきっとあります。来日し日本に馴染みのない方は日本の誰かに推薦できる店を訪ねます。と言う事で、和食店はまずは日本人を大切にしましょう。次には外国の方を同伴してくれるかも知れません。英語など外国語のメニューも用意しましょう。
昨年は景気の好調を受けて消費の拡大が裾野まで広がる事が期待されていました。しかし、実感するには至らなかった方が多いようです。しかしながら、新しいトレンドのスポットができますと必ず集客が期待できるようです。そんなトレンドスポットを見ていますと、ちょっと贅沢なファイン・ダイニングに多くの人が集まっています。それと対極のロープライスな店も顧客の支持を集めています。中間のプライスゾーンの各店舗は競争が激化し、難しい局面に立たされるように見えました。
単純にハイ、ローの2極化傾向にあるようです。かといって中間のプライスゾーンからどちらかへシフトチェンジができれば良いのですがなかなかそうは行かない場合があります。中間のプライスゾーンに需要がないというのではありません、競争が激しいのです。その競争に打ち勝つために。
今年のキーワードは「活気(かっき)」「活句(かっく)」「滑沢(かったく)」です。
昨年度は「境界」「驚嘆」「共感」と三つのキーワードを上げました。一昨年は5つのキーワード「フード」「ムード」「ハード」「ノード」「カード」を上げています。それらが意味を成さないことはありません。
それに加えて今年の三つのキーワードです。スタッフに活気のある店は、スタッフ同志の会話、お客様にかける言葉の一つ一つが生き生きとして、お客様の耳に届きます。その生き生きした言葉は店の雰囲気を楽しげに滑らかに艶やかにして、お客様の気持ちは柔らかく華やかに艶めき大きな感動を生みます。お客様に感動を覚えていただければ、リピートするお客様は増え、売上倍増ますます繁盛する店になります。
取引先、スタッフ、全員の協力を得て、お客様を巻き込んで、今日から、3つのカツーー勝に通じますねーーで頑張りましょう。









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